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「古典は古い本」ではなく現代に生きていることを知る読書会72
2018年9月22日(土) 13:00 - 16:00
大阪府
大阪府 大阪市北区 茶屋町 19-19 アプローズタワー B1FHUB 梅田茶屋町アプローズ店
歴史を可能にするものは、出来事の部分集合が、ある一定の時期に、一軍の人間・・・に対してほぼ同一の意義を持つということである。それゆえ、単なる歴史なるものは決して存在しない。歴史は常に何かのための歴史である。歴史は不偏公正たらんと努めてもなお偏向性を持つものであり、部分的であることは免れ得ない。そのことがまた偏向性の一つの様態なのである。
いつもよりロングバージョンでそれなりに重みのある『野生の思考』を読みました。難しいながら徐々にレヴィストロースの言わんとする大枠が参加者と共に読み解くことで見えたような気がします。
個別的な民俗学の研究の例も眉唾なものが多く繰り返して読むたびに味がでる本だと私自身強く感じました。
今回の初めてのチャレンジを反省し、次回以降よりアップデートさせたいと思います。
”自我の明証性と称されるものの中にまず自らの位置を定める者は、もはやそこから出ることはない。人間の多様性についての認識は、むしろ自己のアイデンティティの罠に引っかかっている人の方に時にはより容易に見えるものである。
”
クロード・レヴィストロース『野生の思考』