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「古典は古い本」ではなく現代に生きていることを知る読書会105
2019年8月17日(土) 20:00 - 22:00
東京都
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その国の生え抜きの貴族層によってだけでなく、軍律正しい常備軍によっても支持されていると自覚している主権者なら、どんなに乱暴な、根拠のない、放埓な講義が出てきたとて、ほとんどびくともしない。かれは安んじてそれを許し、あるいは大目に見ることができるし、自分のほうが優越しているということがわかっているから、自然葬しようという気にもなる。放埓に近いほどの自由は、主権者が軍律正しい常備軍によって安全を保障されている国々だけ許されうる。
『国富論』3回目が終了しました。もう読むのも嫌になるかと思いきや参加者様からはそのような声はないという奇跡的な体験をいたしました。
第3巻はスミスのイメージとして浸透している市場原理主義とは異なった公共事業や軍事、司法などの取り扱いに紙幅が割かれているのが特徴です。
スミスという人物を単純化して理解しようとする場合、この章を見落としていることが少なくありません。
どうすれば豊かになれるのかに多面的な回答を提示してくれています。