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レポート詳細

国民意識と拠り所

2021年3月25日(木) 20:00~21:30(ご入室19:55~)※終了時間は若干前後します

東京都

オンライン(ZOOMにて開催)

今回の読書会では「クレオール人の共同体はなぜヨーロッパのどの地域よりもずっと以前に国民という観念を発展させたのか?」をテーマに、ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』「IV クレオールの先駆者たち」を読み、対話しました。クレオールとは植民地で生まれた白人(特にスペイン人やフランス人)のことを意味しますが、その彼らがどうして宗主国であるスペイン、フランスなどに比べて「国民」という観念を発展させたのかが今回のテーマです。

対話では、植民地のもともとの住民とそこで生まれた白人、バックグラウンドがばらばらな彼らがまとまり「国民」の観念をヨーロッパのどの地域よりも先に発達させたのは、「彼らの個々のアイデンティティが弱く、そのため、共通の何か(拠り所)を必要としていたからなのではないか、という流れで話が進んでいきました。

次章の「V 古い言語、新しいモデル」につながりそうな気づきが得られる読書会でした。
【目的】
・クレオールの理解を深めたい
・疑問点を増やしたい
・アメリカ大陸におけるナショナリズムの特徴を説明できるようになりたい
・会社で仲間意識を得たい
・この本を少しでも先に進めたい

【質疑応答】
Q 文化的な共同性はスペインの方が強いにもかかわらず、現地人との同胞愛の方が強いのか?
A
次の3つの影響による。
・旅が意味を創造:行政組織(行政区)
・スペインとの差別が深くなっていった
・地方新聞
気づき
・まだピンとこない→アイデンティティの弱さ、共通の敵。
本国と同じ肌の色なのに、生まれた場所が違うだけで本国から差別。このどうしようもない現実。自分のアイデンティティとはなんだろう? 片や、自分が行政人として携わっている地域では英雄扱い。そうした中で本国と現地人のどちらを取るか?
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Q 広い地域で行政単位での人事異動が国民意識の形成に寄与したとあるが、その中で分断は生まれなかったのか?
A
・新天地
・新聞:同時性の観念
・新世界でした生きていけない中で新聞が果たす役割
気づき
・分断はあったが、それを上回る新聞の影響力の強さ
———————————————
Q どのような論理の上で、この章・本を論じているのか。
A
・意味創造:文化、価値と関連する
気づき
・意味は、外部適応、内部統合、構成員の不安の減少の機能を持つ
——————————————
Q どうすればお互い愛情が伝わるか
A
・革新的な人と保守的な人は対立→その間に入ればよいのではないか。
・アンダーソンも中立的な人だったのかもしれない。
気づき
・自分のことばかりだったかもしれない。対立しているメンバーの間に入るようにしたい。
———————————————
Q なぜクレオールが他の地域より国民という概念を早く作ったのか。スペインがなぜ植民地が多いのか。スペインがなぜ外的となったのか。アメリカ帝国がどうしてバラバラになったのか。
A
・言葉は違っても、宗教が同じであれば、国民的意識につながる:例)巡礼
気づき
・基盤になるものがあれば、国民的意識を持つのかもしれない。


【対話内容】
クレオール人の共同体はなぜヨーロッパのどの地域よりもずっと以前に国民という観念を発展させたのか?

・「同じ」
・クレオール:アイデンティティが弱かったのかもしれない
→意味創造に強く飛びつく。

・共通するもの:敵

・共通点のない人が、共通点を見出す。共通点を意識していったものがナショナリズムに繋がっていった。

・なぜ共通点を見出そうとしたのか?⇦積極的に共通点を見出そうとした?結果的に共通点を見出した?
→新聞を読むことで共通点を見出してしまった。

・生産性が低かったので地縁コミュニティの結びつきが強かった。結びつきが強い中で、行政内のコミュニティとどのように両立していたのか?
→日本の師匠と弟子の関係:その中でしか分からない関係

【気づきと小さな一歩】
・既存の共同体から外れた人はアイデンティティの危機に陥る。共同体から外れていなくても、自分のアイデンティティとは何かを考える。

・クレオールはお互い違いを認めるために、国民という概念を発展させないと同じという概念を持てないのではないか。

・違いを認識していきたい。色々なことに目を向ける。

・拠り所。どのように新しい土地を作るのか模索している中で国民という意識が作られた。自分の拠り所を考えてみる。

・アイデンティティの危機に陥った時に、アイデンティティを越えようとする。では一度超えたアイデンティティにまた囚われてしまうのか勉強していきたい。

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【次回の読書会のご案内】

【開催日時・場所】
・2021年4月上旬(木)20:00~21:30 @ZOOM(予定)

【テーマ】
・古い言語と新しいモデルはナショナリズムの文脈のおいてどのように関係しているか?

【課題本】
・ベネディクト・アンダーソン著、白石隆・白石さや訳『定本 想像の共同体 ナショナリズムの起源と流行』(社会科学の冒険II 4) 書籍工房早山

【詳細・申込み】
※開催日時が決定しましたらご案内いたします。


ファシリテーター

中崎 倫子

ナカサキ トモコ

Profile

【学歴】
■筑波大学 第二学群 日本語・日本文化学類 卒業
■大阪大学 言語文化研究科 博士前期課程 修了

【現在の職業】
■大学図書館司書(本業)
・レファレンス業務
・ガイダンス講義(ZOOM) / 動画作成
・図書館ホームページ作成 等
■その他
・学修サポーター
・読書会ファシリテーター
・noteクリエイター

【主な実績】
■学修サポーター
▼アルマクリエイション
・知識創造クイックスタート講座:100冊読書勉強会ファシリテーター(2020年10月~2021年1月)
■読書会ファシリテーター
▼Read for Action
・アカデミック読書会:読書会ファシリテーター(2020年7月~)
■SNS
▼note
・私家版 学術関係リンク集 ※Twitterで共有→Impressions19万以上
https://note.com/rin12/n/n4d6c76046f51

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何か壁にぶつかったとき、一人では解決の糸口すら見えないこともあります。そんなときには読書会に参加してみましょう。新しい本、新しい人との出会いが、別の視点を与えて、小さな一歩を促してくれます。

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