レポート詳細

「古典は古い本」ではなく現代に生きていることを知る読書会⑥
2016年12月24日(土) 10:00 - 12:00
東京都
東京都中央区銀座3-7-3 銀座オーミビルスターバックスコーヒー銀座マロニエ通り店2階
絶望するものは、何事かについて絶望する。一瞬そう見える。しかしそれは一瞬だけのこと・・・同じ瞬間に、真の絶望が表れる・・絶望するものが何事かについて絶望したというのは、実は自己自身について絶望したのであって、そこで、彼は自己自身から抜け出ようと欲しているのである。
今回は、キルケゴール『死に至る病』を使い読書会を実施しました。参加者からは以下のような言葉をいただきました。
・キリスト教的価値観を含め多様な価値観を知ることが大切
・安易な社交は孤独感からの脱却よりもたらされたもの?
・自分を見失わないために内省を続けることが大切。
名著というのは読むたびに得るものがあるということや色々な読み方を聞けるのが面白いとファシリテータをしていて改めて感じた読書会でした。
”むしろその逆に、自分は絶望していると、なんのよそおいもなく言う者の方が、絶望していると人からも見られず自分でそう思わないすべてのものよりも、すこしばかり、弁証法的に一歩だけ、治癒にちかづいているのである。けれども、・・・・大抵の人間が、自分が精神として規定されていることを十分に自覚することなしに生きているということこそ普通のことなのである
”
セーレン・キルケゴール『死に至る病』
次回は、ギュスターヴ・ル・ボンの『群集心理』で行う予定です。