レポート詳細

「古典は古い本」ではなく現代に生きていることを知る読書会7
2017年1月7日(土) 10:00 - 12:00
東京都
東京都中央区銀座3-7-3 銀座オーミビルスターバックスコーヒー銀座マロニエ通り店2階
人間は群衆地の一員となるという事実だけで、文明の段階を幾つも下ってしまうのである。それは、孤立していた時には、おそらく教養のある人であったろうが、群衆に加わると、本能的な人間、従って野蛮人とかしてしまうのだ。
ヒトラーが『わが闘争』を作る上で、影響を受けた思想家は、ハイデガー、ニーチェ、ヘーゲルなどたくさんいますが、その中でも実は、最も影響を受けているとも言われているのがギュスターヴ・ル・ヴォンだと言われています。今日は、『群集心理』を通して、群衆とは何かやそこに陥った際に生じる危機への対処法などについて議論を深めるとともに、日常生活におけるアクションにもつながるような読書会ができました。
参加者から頂いた声は主に以下のようなものです。
・小泉純一郎・橋下徹などのポピュリストに対して冷静な対応を示すのが「インテリ」と呼ばれる人たちがすべきこと。(周囲を見下すのはインテリではない)
・テレビを見ることの危険性を改めて感じた。
・時代の行き詰まりとともに定期的に現れるデマゴークの危険性を一人でも多くの人が広めていかなくてはならない。
”まさしく群衆に共通に存在する性質なのである。集団的精神の中に入り込めば、人々の知能、したがって彼らの個性は消え失せる。異質的なものが同質的なものの中に埋没してしまう。”
『群集心理』
個人が個人であるのではなく、抽象概念の「人間」でしかなくなった時、それは時代の危機と言えるでしょう。
次回はジャンジャックルソー『人間不平等起源論』で実施したします。