レポート詳細

「古典は古い本」ではなく現代に生きていることを知る読書会36
2017年9月23日(土) 10:00 - 12:00
大阪府
大阪府大阪市北区茶屋町1-27ABC-MART梅田ビル1Fサンマルクカフェ 大阪梅田茶屋町店
・・・さらにひどいものになると、信じるべき新しいものをまだ知らないうちから、早くも古いものを捨てて、まるでからっぽになってしまい、精神の安定を失って遂には発狂する者も出現するに至る。哀れむべきことだ。・・・・このように雑然とした混乱の中にあって、東西の事物を良く比較して、信ずべきことを信じ、疑うべきことを疑い、取るべきところを取り、捨てるべきところを捨て、それをきちんと判断するというのは、なんとも難しいことである。そして、今この仕事を任せられるのは、他でもない唯一我々のように学問をする者だけなのだ。学問をする者は頑張らなくてはならない。
福沢諭吉の『学問のすゝめ』を使い読書会を行いました。単に学問をしなきゃ、とか金儲けしなきゃといった要旨把握や、福澤は開明的でグローバリズム的な人物である、、、といった表層的な理解ではなく、福澤のプラグマティックな思想を参加者と共に考えることができた会でした。
改めて思うのが、日本思想の「正統」とは尊王攘夷であると。
”道理がある相手とは交際し、道理がない相手はこれを打ち払うまでのこと。一身独立して一国独立する、とはこのことを言うのだ。”
福沢諭吉『学問のすゝめ』